Kali Himagsikan’s blog (カリ ヒマグシカン)

横浜で、フィリピン武術(FMA) カリ、やってます。スティックと、ブレードと拳と、クロスカルチャーと。

Eagle landed in Japan 2 - ゼンゼン、チガウ

【 生徒であることの、幸せ 】
 
先生、というのはつくづく孤独だと思う。自分自身の技術や精神を常に高め続けるモチベーションも必要だし、一生懸命手塩にかけたメンバーが人生の岐路で先生から離れてしまうこともある。
 
私たちのチームも同じ。これまで横浜でみんなと共にカリをするようになってから、何度折れそうになったことか。
 
特にPTIの場合、Tuhonやシニアたちはアメリカ在住で、直接会って指導を受けたり、相談したりはなかなか簡単ぢゃない。
 
そんな中で、sa先生はよく、Tuhonに比べたら自分なんてNothingだ、と言います。
ホントにそれはしょっちゅうしょっちゅう聞いていて、わかっていたつもりだったんだけど。これまでニューヨークでのPTI サマーキャンプでも、今回のTuhon Japan セミナーの事前レビューでも、セミナー本番でも、sa先生がTuhonの受けをやっているのを見て、確かにコンタクトドリルで、sa先生がパワーでTuhonに押されているのを見て驚いたけど、まぁ、そうは言ってもなんとかできてるぢゃん(上から目線w)と思ってて・・・。
 
CT合格者だけ参加許可が出たJapan セミナー事前レビュー。
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「こら、satoshi、真面目にやりたまえ!」「ど、どうもスミマセン」(冗談w)
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セミナーが終わったあと、sa先生のCT受験がありました。モジュールはEspada y dagaと64 Attacksの予定だったんだけど。
毎回CT受験は緊張感漂う空気で進むのだが、Espada y dagaのほんの導入部分、12attacksをTuhonの前でやってみせたところで、Tuhonから一言。
 
「それは、誰に教わったんだ?」
 
CT受験はそこで終了。つまり、受験するレベルになっていないという厳しいジャッジ。その場の空気が、さらに凍る。
 
で。そこから、Tuhonのマンツーマン指導が始まった。
Tuhonは時に口頭で説明し、時にsa先生のスティックをもっと重たいTuhonの杖に持ちかえさせ (本来長いソードは重い。シニアになればなるほど、重いスティックを使うべき、とはTuhonの言葉。) 、時にやって見せ、時に一緒に動き、ポイントを伝えていく。

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sa先生とTuhonの動きを同時に見て、私の口から思わず出ちゃった言葉。
 
「全然違う」
 
カリを始めて10年そこそこのsa先生と40年以上のTuhon。自分はNothingと冷静に自己分析してたsa先生の言葉が甦る。
 
何て言ったらいいんだろう?
形一つ一つのバランス、絶妙なスピード感、フローの見とれるほどのスムースさに加えて、なぜこの動きなのか、なぜEspadaがこの位置にあるのかの豊富な知識。
 
Tuhonの一挙手一投足に、Art (この場合は、芸術)を見てる感じで、sa先生の動きもみるみる洗練されていきました。
 
終わったあと率直に、Tuhonとsa先生は全然違ったってsa先生に言ったら(笑)、「ヒドイよ・・・」と泣いていましたが、すぐに「その違いを、Tuhonとはどんなものなのかを、自分が見たものをみんなに共有してほしい」と言っておりました。
 
結局、sa先生のCT受験は、Espada y daga 12 attacksは撃沈、64 Attacksは見せる時間もなかったわけですが、Espada y daga level 1 disarmsだけは見せることができ、これは無事に合格!
 
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Disarmsだけ(涙)、とsa先生はがっかりしていたけど、自分のプライベートな生活、毎日の仕事、KHのトレーニング、CT受験の勉強、このセミナーの準備をこなし、そして、師がいつも自分のそばにいない中で勝ち取ったこの合格は誇っていいものだし、KHを引っ張っていくトップとしてのあるべき姿として心から賛辞をおくりたいです(なんか、やっぱり上から目線だけど)。よかったね、先生、おめでとう。
 
それと、このマンツーマン中、確かに受験はすぐに中断しちゃったんだけど、sa先生が嬉しそうに、ホントに嬉々として指導を受けているのが印象的でした。いつも、自分だって学びの途中なんだと言っているので、生徒であることの喜びと幸せを感じているんだろうなぁと思いながら見てました。
 
そして、終わってすぐTuhonがこんな一言。
 
「The session was very productive. I enjoyed it.」
 
その日生徒だったsa先生にとって、最高の言葉だったと思います。
 
学び続ける限り、私たちは永遠に生徒なのです。
 
Tuhonから直接学びたい?
私たちのドアはいつでも開いています。

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