PTI philosophy : Pekiti Tirsia in the 21st Century (2/4)
二つ目の学びに基づくPTIの体制
将来起こり得る、生徒やインストラクターの理解やトレーニングから、間違った方法でこのシステムが共有されていくことを防ぐようにPTIを構築しようと思いました。
例えば、マスターが亡くなったあと上級者たちが論争を始めたある流派があります。その流派の他のマスターによると、この亡くなったマスターは亡くなる前から問題を起こしていたと言います。彼は有料のプライベートレッスンで上級者たちを一人ずつそばに置き、この極意を手に入れるのは君だけだとそれぞれに言っていたそうです。(ただし、彼がしていたのは新しいものに見せるため、いくつかの型を組み合わせただけでした。)
彼が亡くなったあと、上級者たちの無意味な分裂が起きたのは、「この上級用の型を教えたのはたった一人、君だけだ」と一人一人に、それぞれの目を見て話したからでした。
また、既存のシステムを細切れにし、これまで教えたことのなかった「極意」と呼び始めたマスターもいます。そして、彼はこれらのシステムにおける「インストラクターの地位」というものを売り始めました。
将来のインストラクターがこのシステムとその生徒たちを悪用することを避けるために、PTIのカリキュラムには、一切の秘密にされるテクニックや極意など無いことは確かなことです。
Bを習う前にAを勉強し合格しなければならず、Zを習う前にYをしなければならないのは確かですが、その全てのテクニックが明確にPTIのウェブサイトにリスト化されており、さらに私のYouTubeチャンネルでそれらのサンプルを見ることができます。
(https://www.youtube.com/user/TuhonBillMcg).
これまで述べてきたこと全てを私が実行している目的は、ランクを政治的な駆け引きやしがらみから切り離すためでした。
北方アジアのシステムでは、有段者で上級の者に対し名誉的な段位が伝統的にあります。そのため6段保有者は5段保有者より技術の面で上をいくというわけではありません(3段か4段でその全システムを学ぶでしょう)。しかしながら、多くの流派で6段は5段以上に、フルインストラクターのレベルまで生徒たちをトレーニングし、そのことがその技術の生き残りを確かなものにしています。
このことは、そのシステムを完全に修了した人々にとっては正当なランクの行使ですが、いまだマスターのランクを保持していない、ということになります。PTIのランクではマスターの前のMaginoo Guro(またはそれより上)がこれにあたります。
PTIのランク一覧は以下にあります。
http://www.pekiti.com/wp-content/uploads/2012/04/PTI-RANK-CHART-1PAGE.jpg)
PTIにおいて起きてほしくないことは、マスターのセミナーに最も多くの生徒を呼んだインストラクターにランクを授与する、という慣習です。
PTIで私が最初にしたことの1つは、名誉的なランクとインストラクターのランクを分けたことです。グランドマスターのGajeは、初期の頃は、同じようにインストラクターのランクと名誉的なランクを分けて与えていたことがありました。もし、彼が誰かにそのシステムへの貢献に対する名誉をあげたかった場合、メンバーシッププロモーションアワードを与え、もしくは有名なファイターや愛国者が排出されたフィリピンの都道府県の名前が入った盾を贈りました。このことは、インストラクターとしてのランクと名誉的なランクの混乱なしで、しばしば彼の感謝を表す方法でした。
PTIでは、セミナーの開催やシステムの指導を通じてこのシステムを伝えるために、各地域におけるディレクターが任命されます。インストラクターという地位において公式なPTI代表というものを作らず、代わりにディレクターに任命します。そうして私はインストラクターのランクと、大きな組織を運営するために必要な機能を分けたのです。
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